粛々、遺憾、善処???

政治家の使う言葉はわかったようで良くわからない。最近の言葉では「粛々」、辞書によると「つつしむ、静かにひっそり、おごそかに」と言った言葉が出てくる。要は「声を大にして」とか「きっぱり」とは言わない、「大騒ぎしない」ということであろう。日本人のつつましやかな態度は国内では今でも美徳とされているのかもしれないが、外交の世界ではいかがなものであろうか。
「遺憾」もよく見かけるが、これも辞書では「残念」「心残り」と言った言葉が対応しているので、相手に対してはかなり控えめに不本意であることを伝えようとしているように思える。英語では deploreと表現されるようだが、「嘆かわしく思う」、「非難する」と言ったニュアンスがより強いかもしれない。我々の日本語での理解と英訳されて相手に与える印象とでは、もしかしたらかなり違ったものになっているかもしれない。
「善処」も「物事をうまく処置する」ことだが、何をどうするのかは明らかでない。結果として「うやむや」で終わる場合が多いようだ。「ほったらかす」、「先送りする」との本音を誤解されずに伝えるのに英語ではどんな表現があろうか。
英語の公用語化を言わないにしても、あいまいな日本語が多い中、外交問題に関連する政治家の発言は、常に英訳も併記して日本語を解さない相手にどのように伝えたのかを明らかにする必要があろう。そういえば、鳩山前首相の trust me が以前かなり話題になっていたが、、、