野生動物の保護と被害

今年はクマが市街地にまで顔を出すようになり、各地で襲われる人が増えている。この前出向いた北軽井沢でも別荘地の周りに大きくクマ出没注意の看板が目に付いた。クマに限らず鹿やイノシシ、サルなどの野生動物の被害も多発しているが、三浦半島でもリスやアライグマが増えているようだ。シカ被害に対して神奈川県のパンフレットでは「科学的根拠に基づく計画を策定し、総合的な対策を実施する予定です」とあるだけだから、有効策はそう簡単ではなさそうだ。昨日今日は冬の到来を感じさせる肌寒い一日である。野生動物にとっても冬を迎えての生存をかけた時期であろう。
期せずして多様な生き物や生息環境を守ろうと、COP10が名古屋で開催されている。野生動物に対しては自然保護の観点から議論されがちだが、人間の生活圏の維持との両立も考える必要がある。もっとも野生動物にとってみれば、地上で人間が過剰に増殖してしまったことが問題なのであろう。