自給率の向上

先日の朝日新聞に「自給率一辺倒をやめよ」の社説があった。「食の確保を自給率でなく、多角的に」との提案だが、中身は「高級品に偏らず安い米作りも追及すること」、「食品ロス」を減らすこと、などが挙げられている。しかし、これらはまさに自給率向上に寄与する取り組みとして話題にされてきたことである。「自給率引き上げにこだわれば、効果の乏しい政策に巨費を投じることになる」と主張しているが、こんな相関があるとは断定できない。むしろ自給率向上に向けてどのような効果的な政策を打ち出すべきかが、もっと真剣に議論されるべきであろう。
「海外からの調達が安定するよう相手国との関係を強めればよい」としているが、「輸出規制を新設・維持しないよう努める」との規定を農畜水産物輸出国との経済連携協定に盛り込ませることができたとしても、自給率は低くてもよいという訳にはいかない。
今日の一句「宴席に 扱い困る ぶどう種」