御巣鷹山の悲劇

台風11号日本海に抜けて、朝夕心なしか秋に一歩近づいたようにも思えるが、まだ8月中旬に入ったばかりではある。
今朝の新聞には29年前の御巣鷹山へのジャンボ機墜落の記事が出ていた。亡くなられた人の数の多さに加えて墜落までの数時間、恐怖の飛行を続けたことが、悲劇の事件として今なお記憶されている。朝日新聞の記事では、「御巣鷹の教訓 継承に不安」との見出しで、「日航が危機意識を継承しているのか」、「安全意識が薄れているのではないか」を問題視していた。航空機に限らず慣れと惰性で注意力が散漫になるととんでもないことになる。事故の教訓を常に思いだし、風化させないことも確かに重要ではある。
他方、本当の事故原因であるボーイング社の修理ミスについては単なる記述のみである。なぜマスコミはボーイング社の責任について話題にしないのであろうか? ボーイング社は御巣鷹山での悲劇をどう見ているのか、ぜひ取材してもらいたいものである。
そして、皮肉にも日本政府は新たな政府専用機としてボーイング社の「777-300ER」を導入すると今日発表されたが、御巣鷹山の事件は彼らの脳裏をかすめたであろうか。
今月の俳句会の兼題は「ぶどう」だそうだ。身近な旬の果物と言えばスイカや桃だが、これからはぶどうが取って代わることであろう。
今日の一句「初恋の 甘酸っぱいは 初葡萄」