外来種は本当に悪者か

さわやかな秋は、ほんの束の間、朝夕めっきり寒くなり、毛糸やらジャンパーやらを着込む毎日である。雨の日が多かったせいか、野菜の高騰が庶民の台所を直撃している。改めて我々が太陽の恵みで生かされていることを思い知らされる。
新聞の書評欄で紹介されていた「外来種は本当に悪者か?」(草思社刊)を買ってきた。最近は神保町での古本ばかりで、新刊本を買うのは久しぶりだ。この時期、空き地を占拠するセイタカアワダチソウ外来種だと嫌われているが、紅葉前の野原を彩る雑草とみればそれなりに貢献しているとも言えようか。所詮良いか悪いかは、人に役立つか否かで判断されるわけだから、外来種か在来種かの区別はあまり意味がない。かって福岡にいた頃、西鉄電車の線路わきに群生していたオオキンケイギク環境省が2006年に特定外来生物に指定したことから無粋なセメントの土手にしてしまったことがあったが、目の敵にすべきものであったのかどうか、はなはだ疑問である。
今日の一句「柿熟れて リスやカラスと 争奪戦」