谷根千散歩

先日、千駄木に住む息子に案内してもらい旧安田楠雄邸を訪ねた。大正9年に建てられた和風建築であり枯山水の庭園も素晴らしい。庭には大きな防空壕も彫られているそうだが、幸い空襲にあわずに東京都の指定名勝として残っている。この地域は大きな岩盤の上にあるので、重い瓦屋根の和風建築でも大正12年関東大震災にも耐えたのだそうだが、当時の優れた建築技術によるところも大きかろう。
その後に立ち寄った森鴎外記念館は、2012年に建てられたモダンな建物である。旧安田邸との約100年の時差を見事に示した新旧対照的な建物である。歴史と浪漫を感じさせる文京区、機会を見てまた散策したくなる街である。
今月の俳句会の兼題は「おでん」である。「関東煮」とか「関東炊き」とも言われている。手元の電子辞書の広辞苑では「関東焚」とあったが、煮込み田楽に由来する言葉だから「焚」は「炊く」の方がイメージに合いそうである。
今日の一句「コンビニが おでん屋となり 襟をたて」