国歌

昨日は、昨年からお仲間に入れてもらった談話サロンの集まりに出席した。今日の卓話は生まれも育ちも逗子という方の戦中・戦後の生々しい話であった。この人ならではの得難い市井の記録は、聞き流すだけではもったいない内容である。その話の中で、彼が戦後アメリカへ留学した際、ケンタッキー州でフォスターの「ケンタッキーの我が家」を英語で歌って友好を深めたとの話が紹介された。この歌が州歌であったこともあって、当初胡散臭く見られていた日本人が、一転して歓待されるようになったそうだ。
この話とは反対に、パリの居酒屋でフランス国家をフランス語で歌って顰蹙を買ったという話を聞いたことがある。フランス国家『ラ・マルセイエーズ』は、周辺国への敵意丸出しの過激な歌詞である。場が白けたというのもうなずける。
翻って、日本の国歌はどうであろうか。最近文部大臣が大学での国家の斉唱を要求したとの記事をみたが、今なお『君が代』を歌うことへの抵抗感は強いものがある。フランスでも新しい国歌を求める声があがっていると聞く。この際、日本でもだれでも口ずさめるような、親しみのもてる国歌を新たに制定しても良いのではないだろうか。
今日の一句「ブランコの 行きつ戻りつの 平和かな」