老いの空白

ちらほら黄色い花を咲かせはじめた我が家の金木犀、ほのかな香りを漂わせ秋の訪れを告げているようだ。
先日の天声人語鷲田清一氏の「老いの空白」の一節を紹介し、「無為の境地が老いには必要なのではないか」と述べていた。しかし、「何もしないで寝そべる犬のようにぼんやりと庭を見ている姿に、著者のいうような高貴さは私には感じられない。多忙な日々を過ごしている人から見れば、「無為の時間が手に入れば幸せ」と思うのであろうが、「何もすることがない」ことが老人に必要だとは思えない。
今日の一句「煌めきて イワシの群れの 海躍る」