医療費の抑制

医療費の総額は38兆円にもなり、1人当たりの医療費は年々増加し30万円/年を越えているそうだ。高齢化と医療技術の進歩が背景にあると説明されているが、過剰診療でもあるように思う。最近人間ドックを受けて「年を取ると探せば不具合をいくらでも見つけられるな」と感じさせられた。検査技術が進歩すれば、ますます病気の種類や数は増えそうだ。そういえば最近、新しい病気に関する全面広告を新聞でよく見かける。要は患者集めの広告である。
患者は健康保険を利用するから、実際にかかった費用を感覚的には正しく理解していない。いったん全額を窓口で支払い、後日保険からの払い戻しを受けるようにすればどれほどの費用がかかったかを実感できるであろう。そうすれば少しは安易に医者にかからなくなるので、医療費の抑制につながるであろう。医者も過度な検査や薬剤投与を控えるようになるかもしれない。
増税論議の中で診療報酬の増額が議論されているが、高齢化社会では病気の治療よりも患者のQOL(生活の質)の向上を考えるべきであり、医者よりも看護師や介護士の報酬を上げるべきであろう。医者はすでに十分儲けている。
今日の一句「凍てつきて 真白き富士に 冬の月」