穀物価格急騰

干ばつによる穀物価格が高騰しているそうだ。「6月中旬以降、小麦価格は50%強急騰、とうもろこし価格も45%超、大豆価格は過去2カ月間で約30%上昇し、昨年末からは60%近く値上がりしている」と報じられていた。今の所備蓄があるので危機的状況ではないらしいが、発展途上国における肉の消費量増加に伴う飼料用穀物の増加もあって、途上国を中心に深刻化しそうである。
他方日本ではコメ離れが続き、主食用米の需要予測が800万トンを下回った結果、2011年度の食糧需給率がカロリーベースで39%だそうだ。米の代わりに小麦粉の消費が増えたという訳でもないので、肉などのおかずの消費が増えているのだろうとのコメントがあった。となると飼料用穀物の価格高騰は、我々の食生活に大きな影響を与えることになる。電気に対しては節電という手もあるが、食糧に関しては節食という訳にも行くまい。
農水省は食糧自給率を50%に引き上げるとの目標を掲げているが、単なる数字に過ぎず達成に向けての具体的な政策がある訳ではなさそうだ。絵に描いた餅を眺めているだけなら、そのうち深刻な事態を招くことになろう。
脱原発同様、どのようにして目標を達成するのかもっと議論されてしかるべきであろう。
今日の一句「高気圧 南にありて 百日紅