日本の医療

そろそろ蝉の声が聞こえてもいい時期なのに、今日は肌寒く今なお鶯が盛んに鳴いている。
友人が世話人を努める国家ビジョン研究会主催のセミナーに参加した。主催者の名称を体現するかのように会場は衆議院第一議員会館の会議室であった。テーマは「日本の医療・看護・介護を変える」である。日本医師会の宣伝みたいな内容ではと当初懸念したが、核心をついた問題提起であった。100歳を超えた日野原重明氏をはじめとする講師の方々の医療教育の問題点の指摘と改革提言は全ての人が耳を傾けるべき内容であった。
医療問題は医療費と医師の待遇、数が話題となりやすい。しかし、例えば外科医としての研修を受けた医師が、親の跡をついで開業医となると内科や循環器、小児科領域について知識も経験も不十分なまま専門医のごとく対応している事、一旦医師免許を取得すれば数十年間医療に従事していなくても免許はずっと有効である事など医師の質の問題が指摘された。卒後臨床研修の場も研修内容が適切か否かの第三者による検証も為されていないそうだ。教員免許更新制度のように医師も研修制度への義務付けを行い、免許更新制度を取り入れるべきであろう。ペーパードライバーのような医師に命を預ける訳にはいかない。
今日の一句「木陰にて 至福のひと時 昼寝覚め」