中高年の世論

昨日の朝日新聞「私の視点」に埼玉大学の松本正生教授が中高年の「その都度支持が停滞を生む」と題して政治の不安定な現状を中高年のその場限りの選択のせいだと批判していた。確かに少子高齢化が具体化し、メディアの意向に左右されるシニア世代が増えた事であろう。
松本先生は、「政治に定見を持て、選挙での投票に責任を持て」と中高年世代に強い自省を求めているが、むしろメディアの責任の重大さを指摘すべきであろう。世論を誘導するメディアの力は、記事を書く記者が思う以上に強い力を持つようになった。政治の不安定を招く中高年層の政治意識の振れを危惧するより、提供する膨大な情報へのマスコミの責任の自覚を促したい。
民主党へ投票した事の後味の悪さを噛みしめよ」と松本先生は結んでいるが、自民党政権が続いていれば良かったとも言えなかろう。
今日の一句「遠雷も どこ吹く風と 聞き流し」