怒りの行動

今日の朝日新聞「悩みのるつぼ」で金子勝氏は、ステファン・エセルの「怒れ!憤れ!」なる著書を紹介し、「怒りの対象に自ら挑む意志は、人間を人間たらしめている大切なものだ」と紹介し、怒りを行動に移せと述べている。
エセル氏はナチスに立ち向かったレジスタンス闘士だそうだから、怒りの行動は正当化されているのであろう。しかし怒りを行動に移す事を奨励するなら、立場を変えてテロとの烙印を押されている輩の行動をどう考えるのであろうか。レジスタンス闘士であれテロリストであれ、怒りの行動は人間たらしめている正当な行為という事になろう。
金子氏は、怒りの感情をどのような行動に移すべきかに言及すべきで、平和時の民主主義社会では、自分の気持ちの赴くままに怒りを行動に移してよいとは言えない。
今日の一句「騒ぎ立つ 野山も里も 五月かな」