先生は偉いか

7月9日の朝日新聞に「国会議員って『偉い』と思う?」とのアンケート結果が報告されていた。「いいえ」が「どちらかといえば」を含めると8割を超えているのは、国会の体たらくを見れば当然のことであろう。目に留まったのは、このアンケート結果よりも、ジャーナリストから国会議員となった有田芳生氏が「先生と呼ばれることに困惑した」との記事である。何故彼は困惑したのだろうかと思うに、国会議員を本当は偉いとは思っていないのに、一般に尊敬をこめて使われる「先生」なる肩書をつけることへの違和感であろう。昔大学の教官を務めた時に、学生から先生と呼ばれるのにはそれほどの違和感はなかったが、同僚の教官から先生と言われると妙な感じであったのを覚えている。もっとも医師や弁護士を先生と呼ぶのと同じく、職業と連動した慣習的呼称であって、敬称との意識は低くなっているかもしれない。
広辞苑によると「先生」は「他人をからかって呼ぶ称」ともあり、敬称ではない場合もありうる。尊大な輩を皮肉っている場合もあり、「先生」と呼ばれて喜んでばかりは居られない。
今日の一句「耐えかねて やがて下向く 向日葵花」