『生存の条件』シンポジウム

丸3日間もブログの記載をさぼったせいで、息子から熱中症で倒れたのではと心配する電話があった。テレビやエアコンの工事やら母の通所リハビリの下見などが重なった事と7日には旭硝子財団の『生存の条件』シンポジウムに参加したことから、ここ数日、慌ただしい毎日となった。
『生存の条件』シンポジウムが開催された経団連ビルは見違えるような立派な建物に変身していた。というより大手町界隈が様相を一変させており、昔の記憶と大きく異なっている。何故旭硝子がこのような財団活動をする事になったのかは判らないが、まさに地球存亡の時なれば、時宜を得た企画を評価したい。
旭硝子財団の地球環境国際賞「ブループラネット賞」を贈られたアメリカ、イギリスそしてインドネシアからの講師が、興味深い話をしてくれた。3人の講師がここで挙げられた取り組むべき課題は
*CO2排出量80%カット
*世界人口を2040年までに80億人以下で安定化
*貧困の解消、森林、土壌、帯水層の回復
*GNPではなくGPI(Genuine Progress Indicator=真の進歩指数)の採用
*道理に反する補助金の廃止
*神、自然、社会と調和したSimple Lifeの提唱
GDP-ismから“Social well-being”に指標を変えよ
などであった。
欧米の講師の指摘は警鐘を鳴らす立場からの発言で、うがった見方をすると活動資金の取得を期待してのPR的なニュアンスもあった。他方、インドネシアの講師は、人口、所得、GDPが大きく増加するアジアを念頭に、2050年に向けて自然との調和を希求する東洋的発想に基づくroad mapを示した。
挙げられたこれらの提案は、「言うは易く行うは難い」と思われる。どう具体化していくのかがこれからの課題であろう。旭硝子の株主でもない小生にどういう経緯で案内が届くようになったのか不明だが、多くの人がこの議論に参加してもらえれば、きっと地球環境問題、延いては人類の存亡に明るい日差しが射すことであろう。
今日の一句「向日葵が 向ける日差しに 小手かざす」