先生が足りない?

先日の新聞に「教員需要が増加し、養成追いつかず」との記事が出ていた。大学新卒生の就職がままならないと言われているのに、どうして教員が足りないのだろうか。記事によると教員養成課程の学生が1991年度に2万人近くいたのが2005年以降は半減したとある。何故減ったのか?教員免許を持つ人でも、教員になるのを諦めて他の職種についている人を呼び戻せないらしいが、そもそもなぜそのような人は教職につけなかったのだろうか?
子供の数が減少することから、教員の養成も採用も抑えたということであろうか。団塊の世代の大量退職と小人数指導の普及で教員の不足が起こっているらしいが、教員の採用計画作成の時点で予測できない要因ではない。文部科学省教育委員会の学校教育への将来展望やら人事政策がおざなりであったということのように思える。少子化が話題になって久しい。次代を担う貴重な子供たちの教育は将来の日本を左右する重要な課題であるが、為政者にはそのような理解は少なかったようだ。
加えて、教員不足の一因に「うつなどの病気により欠席する教員が増えている」事も挙げられているが、教育現場はどのような状況に置かれているのだろうか?
この際、非正規教員の緊急募集といったその場しのぎではなく、日本の学校教育が直面しているさまざまな課題についてもっと議論を深めて欲しいものである。
少子化社会であっても有為な若者が輩出するなら、日本の将来を憂うることは無いはずで、教育はその要である。