大学ランク下落

先日の朝日新聞コラム「私の視点」で、京都大学の依田高典教授が、大学の国際的なランクを上げるには「研究費をベテラン教授ではなく、ハイリスク・ハイリターンの20代、30代に積極的に投資すべきだ」との意見を述べておられた。全く同感である。教授は論文の最後に名前を連ね指導教官としての責任の所在を明らかにするとしても、研究室の業績は論文の最初に名前が出る大学院学生や助手、若手準教授の研究の成果如何であろう。若手研究者にもっと創造的な研究への挑戦の機会を与えれば、結果として日本の大学のランクはもっと高くなるはずだ。
年季の入った教授は、教育と研究環境の整備、学界の運営などに軸足を移せばよい。研究開発に優れた企業では、50代ともなれば管理職として若手研究者の支援を担っている。