音楽会

家内が友人と行くはずであった音楽会に友人がいけなくなったとかで、上野の東京文化会館まで家内のお供で出かけた。クリスチャン・ツイルマンのピアノとハーゲン弦楽四重奏団の演奏で、兄弟姉妹の息のあった演奏と円熟したピアノとの共演は素晴らしいものであった。
ただ前衛的な現代音楽そのものについては、どのように評価していいのか言葉が思い浮かばない。芸術作品には、こちらの心を和ませる、楽しさを与えてくれる、鼓舞してくれるといった曲と、聴衆を楽しませるためと言うよりは自らの思いを表現しようと試みた曲とがある。後者はこちらの求めているものと波長が合わない限り後味が良くない。心に緊張を与え、不安や恐怖を感じさせるような不協和音や旋律は、評論家の言葉を借りれば「真剣に考え悩む事」をこちらに強いていると言うことであろうか。
私のごとき凡人には現代音楽はまだ早すぎる。