生活習慣病予備軍が増加?

今朝の日経新聞に「人間ドック異常有り90%超」との見出しで、昨年度の人間ドックにおける検査結果の集計が紹介されていた。受診した人の中で異常なしと診断された人は、1割を切っていたそうである。「社会環境が変化し、ストレスが肥満を含めた生活習慣病の原因」と医者は話しているそうだが、診断基準を厳しく設定しているからではないのだろうか。医者は患者を増やしたがると見るのはうがち過ぎているとしても、はたして検査結果の数値が基準値を外れていたからと言って、その人の健康に「異常有り」と診断してよいのだろうか。例えば肥満の定義をBMIが25以上から30以上に変えれば肥満は減ることになろう。諸外国に比べて日本人の肥満がそんなに多いとも思えないので、専門家には診断基準値の検証をお願いしたい。
もっとも高齢者が増えているわけだから、当然血圧も血糖値も高くなる。検査結果を年齢層で区切って集計すればまた違った姿が浮かび上がるのかもしれない。
健康に関心の高い高齢者が積極的に人間ドックの健診を受け、若者が無関心で受診率が低ければ、今回の結果は高齢化社会を反映しただけのことともいえる。