須賀敦子

須賀敦子さんの「霧のむこうに住みたい」という文庫本を読んだ。母が港の見える公園にある「神奈川近代文学館」での展覧会「須賀敦子の世界展」を見ての帰りに買ってきたのを借りた本である。フランス、イタリアに留学し、イタリア人と結婚して1998年に亡くなられた作家である。イタリアが故郷となった人であるが、日本人的な繊細さを持つ彼女の感性は日常の暮らしの断面を詩情豊かに描いて見せる。彼女にならって、日々の生活をつづってみたいと思わせるエッセイである。
今日の一句「湯豆腐を 黙してつつく 夜長かな」