幸福度を高める教育

母がパソコンを新しくした。XPからWindows8.1とOSが新しくなったせいで操作を理解するまでかなりかかりそうだ。助け船のつもりでインターネットへの接続を試みたが、こちらも要領を得ずうまくいかない。それほどの複雑な利用を考えている訳ではないから、シニア向けの簡単操作のパソコンがあると有り難いのだが、、、
先日の東京新聞大西隆と言う人が『「幸福度」高める教育こそ』とのタイトルでコラムを書いておられた。安倍首相の「強い日本」を志向する教育再生に対して、幸福度を高める教育を考えるべきだとの意見である。論拠として「日本のGDPが過去50年余の間に8倍に増えたのに、暮らしの満足度は横ばいであり、国連の世界幸福度報告書では、世界一金持ちの米国が17位、2位の中国が93位、3位の日本は43位である事を取り上げていた。彼の言う金持ち度はGDPを指しているようだが、人口が多ければGDPは高くなるし、GDPが高くても格差社会だと衣食住に満ち足りていない大勢の貧乏人がいることになる。日本経済の発展が非正規労働者の増大などさらなる格差を生むならば、日本の幸福度は更に低下することになろう。
大西氏は「人材の育成」ではなく「幸福力を培う教育」を考えるべきだとしているが、幸福度トップのデンマークが「幸福力」を高める特別な教育を行っているようには思えない。
ここまで書いて、「新しい文明社会の原理」を論じた中野孝次の「清貧の思想」を思い出した。資本主義社会そのものが今問われているようでもあり、もう一度読み直してみることにしよう。
今日の一句「衣食足り 初夢を見る 幸せ」