早産リスク

先日の朝日新聞に「パート女性、早産リスク高い傾向」との見出しで、「正社員や主婦の2.5倍」と厚労省研究班の報告として報じていた。どうして身分やら契約の形態が早産リスクに影響するのかと思ったら、下の方に「勤務形態に配慮を」と出ている。要は、パートの人は立ち仕事の人が多いことや休みが取りにくいことから早産するケースが多いという事であった。記事の最後に「正社員、パートに関わらず勤務形態に配慮する事が必要だ」と締めくくっており、見出しと異なるではないか。因果関係がないにもかかわらず、あるいは要因が異なるにもかかわらず、あたかも関係があるかのように誤解を与える記事の見出しだ。
統計のまとめ方で良く陥る落とし穴に良く似た事例がある。コーヒーを飲む人は癌になり易いとの報告は、調査対象者である喫茶店でコーヒーを飲む人に喫煙者が多かった為であった。コーヒーと癌の発症とは無関係である事は国立癌研究センターのその後の追跡調査ではっきりしたが、早とちりでは済まされない場合もあるので注意したい。
今日の一句「野いばらの ほのかな香り 初夏の香」