インドの新型ミサイル

射程が5000キロを超える大陸間弾道ミサイルの発射実験をインドが行ったそうだが、新聞の記事は、極めて冷静で北朝鮮のミサイル発射実験の記事とは扱いが大きく異なる。しかも北朝鮮の場合は人工衛星だとしているのに対して、インドの場合は核弾頭搭載可能なミサイルだとはっきり戦争の道具だと明言している。友好国かそうでないかの違いで「けしからん、国連安全保障理事会の決議違反だ」とするか、「新たなビジネスのチャンス」とするか見方が異なるという事であろう。平和利用だと称しているイランのウラン濃縮を止めさせようとしているが、インドが原爆実験を成功させ核保有国となった時は今回と同じだ。
核もミサイルも持つアメリカは、自分の意に従わない国の核もミサイルもけしからんとし、アメリカに従順な日本のメディアは、インドを非難する記事は書かないという事になる。要は良いか悪いかは、自分にとって都合がよいかどうかという事に過ぎない。新聞記者もその立場に立つから、記事の書き方はインドに対して極めて歯切れが悪い。
しかし、このような姿勢は、「沖縄の米軍基地を本土に持ってきては困る、東北の瓦礫処理は他所でやってくれ」といった自分さえよければとのエゴ意識と同根である。所詮、日本人、いや人類とはこの程度のものであり、やはり近い将来殺戮の兵器を持て余し滅びる運命にあるのだろう。
今日の一句「山歩き どこからともなく キノコ雲」