魚離れ

毎日が日曜日だというのに一週間経つのが早い。今日の雨でさすがの桜も大分散ってしまったが、花びらが庭を埋めて、雑草のように至る所で花をつけているハナニラともども手入れの悪い庭が花で覆われたみたいだ。暖かくなり、これからは草取りに追われることになりそうだ。
先日の新聞に「魚離れ、お年寄りも」なるタイトルで10年前と比べ、1人当たりの魚の消費量が若者のみならず高齢者でも減っている事が報告されていた。魚が嫌いになった訳では無かろうから、お肉料理の方が調理上簡便だという事であろうか。
他方、2048年までに天然の魚介類が壊滅してしまうという警告が「サイエンス」に掲載され、乱獲が問題とされている。欧米先進国では健康志向から、中国をはじめとする発展途上国ではタンパク源として魚の消費が大きく伸びている。日本では人口の減少が言われているが、地球全体では人口は伸びているのだから、水産資源の問題は日本のというより人類全体の食糧問題だといえよう。こう見て来ると日本人の魚離れは、水産資源の観点からは歓迎されるべき現象と言えるのかもしれない。
もっとも魚好きの日本人の魚消費量の減少ぐらいでは、根本的な水産資源の維持の観点からは意味を持たないであろう。農業問題、エネルギー問題同様、人類の知恵が試されている。