脱原発

菅首相の「脱原発」発言に具体的でないといちゃもんばかりがつけられている。朝日新聞の科学医療エディターなる肩書きを持つ上田俊英氏は7月14日の朝刊で「脱原発 方法と根拠を示せ」と無理難題を吹っかけ、これが示されなければ国民はついてこないと断言している。どうせそんなことはできないだろうと冷や水を浴びせているが如き論調である。
他方、7月13日の朝日新聞社説では、20〜30年後をめどに「原発ゼロ社会」を呼びかけているが、この目標年次の設定に確たる根拠があるとは思えない。16日の「声欄」でも、この社説は言葉だけだと指摘を受けている。
原発が完成されたものでない以上、原発以外のエネルギーを模索すること自体当たり前の話である。政府は原発に依存しないエネルギー政策をこれから真剣に検討すると宣言したわけで、どう肉付けするかはこれからの仕事である。
ただ、将来「脱原発」となるかどうかは、結果を見てみないとわからない。まだまだ原発の安全性向上に伴い有用性が評価されるようになるかもしれないし、期待に反して自然再生エネルギーの限界が見えてくるかもしれない。当然のことながら、「脱原発」については、菅直人個人に対する好き嫌いで議論すべきことではない。
今日の一句「けなされて 向日葵大輪の 花咲かせ」