被災者の身を案じているか?

昨日の朝日新聞朝刊1面のトップ記事は、「電力の選択」なる特集であるが、書き出しは「私たちの国の首相は今、権力の座にしがみついている」である。よほど朝日新聞菅首相が嫌いらしい。菅首相の退陣は電力の選択を良い方向に進め得るとの論陣を張っているのかと思ったがそういう訳でもなさそうだ。文末の方で「問題は首相の進退や政争の行方ではない」と執筆者がはっきり述べている。
そして今日の社説では、復興関連人事に触れて「被災者の身を案じているなら、こんな対応ができただろうか」と批判的である。この人事が自民党の反発を招くであろうことは理解できる。自民党を「協力を仰ぐべき野党第1党」と位置付けていることから、朝日新聞社説の主張は、「被災者の身を案ずるなら、野党が協調出来るように配慮せよ」ということであろうか?
これだけ政治が混乱している以上、菅首相の政治力の無さは明らかだとしても、「被災者の身を案じるなら」といった枕詞をつけ、感情に訴える社説はいただけない。
今日の一句「被災者の 身を案ずるや 青嵐」