原発の無い暮らし

中部電力浜岡原発の稼働中止の方針は、原発反対論をさらに活気づけているが、原発を止めれば済むわけでもなさそうだ。代替エネルギーへの切り替えを提案しているコメントを朝日新聞で拾ってみると、「大口顧客に消費抑制を求め」(3月29日 声欄)、「節電を心がけ、不便さにも耐える覚悟で」(3月30日 声欄)、「今までのより良い暮らしを求める訳にはいかない」(4月4日の社説)、「生活の見直しを進め、需要を現状から減らしつつ」(4月22日 立命館大学大島堅一教授)、「多少の不便はガマンする。その覚悟があってこそ」(4月22日私の視点 慶応大講師 原淳三郎)、とあり、すべてに前提条件が付記されている。即ち、代替エネルギーの研究にもっと資金を投入し、さらなる開発を国家プロジェクトとして推進したとしても、必要とされる電力を十分に賄い得るとは考えられていないようだ。
原発の無い暮らし」は、一体どんな暮らしなのであろうか?「便利になり過ぎた日常生活を、30〜40年ほど前に戻すぐらいの覚悟がないと」(4月22日 経済気象台欄)との指摘もある。