原発をどう考えるか

原発が決して安全なものではないが、危険のリスクを背負ってでも推進すべきなのか?それとも代替エネルギーに切り替えた方が良いのだろうか?
この議論が、それぞれの長所短所に加えて、我々の電力への生活依存と絡めてもっと冷静に議論される必要があろう。即ち、「風力や水力、波力、太陽光などは、技術的に代替エネルギー源として必要な電力需要を十分まかない得るのか?不十分なら、現在の電力需要をどこまで抑制できるのか?」が素人にはよくわからない。
4月22日の新聞では環境経済学の立場から立命館大学の先生が、「生活の見直しを行い、需要を現状から減らしつつ、10%程度の自然エネルギーの利用を50%程度に拡大すればよい。」と述べられているが、かなり楽観的な期待に過ぎないように思える。
ところが、同じ日の新聞に「環境省の試算では風力発電の普及により原発40基分の発電は可能だ」との記事が出ていた。従来、「風力や太陽光などのエネルギー利用では安定した電力供給は難しい」とされてきたように思うし、火力発電は地球温暖化問題を抱えている。これらの問題点も考慮したうえでの試算結果であるとすれば、天野祐吉さんがコラムに書いているように、「環境省が出来ると言っているのに何故原発を減らさないのか?わかんないなあ」と言うことになる。この試算の妥当性の検証と具体化への道筋を示してもらいたいものである。