平和ボケ

尖閣列島における中国とのいざこざについては、映像流出事件もあってマスコミが頻繁に取り上げているが、北方領土についてはロシア大統領の国後島訪問とその後のロシア外相の1956年の日ソ共同宣言を疑問視する発言がなされているのに、あまり国内で議論が盛り上がらないのはどういうことであろうか。尖閣列島よりも北方四島の方が日本にとっては大きな意味を持つであろうに、日本人はもう諦めているのであろうか。そういえば普天間基地の問題も最近は話題にならなくなった。現政権与党は、沖縄県知事選挙には候補者を建てず静観している。本土に住む大半の日本人にとっては、いずれも他人事でしかないということであろう。
坂の上の雲」が話題になっているが、ドラマの世界を楽しむだけのようで、今の日本人に憂国の士を期待するのは残念ながら難しい。おまけに恵まれた日本の現状では、隣国に比べ留学しようとする若者は少なく、ハングリー精神に欠けているようだ。
これぞまさしく平和ボケと言えようか。