横須賀美術館

母を誘い観音崎にある横須賀美術館に出かけた。広々とした芝生を前にした館内のレストランからは東京湾とそこを航行するさまざまな船、そしてその向こうに今日は房総半島がよく見える。本館での所蔵品展の方では、母が話題にしていた長谷川利行の絵を見る機会を得た。生前は大変不運であったが、死後、現代のピカソと称されている画家だそうである。歌人として前田夕暮の世話になっていたこともあったとか。また原田和男展での触ったり叩いたりできる音と造形のアートは、大人も子供たちも素直に共感できる場を与えている。谷内六郎館では週刊新潮の表紙を飾ってきたおなじみの絵が展示されている。子供の心を感じたままに表現した谷内六郎の絵は、我々シニア世代の記憶にある日常生活の記録としても共感できるものだ。絵心をくすぐる一日であった。