林住期

ある人からの年賀状で「林住期」成る言葉を知った。孫が生まれる頃には、妻子を養う義務を終えているので、全てを捨てて森に住み、自然の中で自分の生きざまを見つめ直す時期を言うそうだ。森に住まないまでも、今は自分の人生を振り返り、人生の最終コーナーをどう生きるか模索する時期だから、私もまさに林住期を過ごしていると言えよう。この時期に解脱できれば、子供のように無心に過ごせる遊行期を迎える事ができるそうだが、煩悩を断つのは難しい。
おまけに世の中は目まぐるしく変化しており、森の中で隠遁生活を送るとしても、必ずしも平安と安寧を与えてくれるとは言えない。林住期まで来た事を良しとして、今年一年いろいろ試みてみる事にしよう。
今日の一句「冬さるる こずえを鳴らす 北の風」